海外フリーWi-Fiスポットの危険
私も、海外のホテルで料金を支払いWi-Fiを使用したします。
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海外でフリーWi-Fiスポットを使う際は、きちんとしたリスク管理を
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出張中や移動中に重宝するフリーWi-Fiスポット。しかし、こうしたスポットで利用者の個人情報が盗まれるケースが増えてきている。なかでも海外は危険性が高いとか。具体的にどのような被害が起こり得るのだろう?
「悪意を持った利用者がフリーWi-Fiスポットにいると、自分のインターネット上の通信をすべて見られてしまう可能性があります。簡単なツールを設置するだけで、同じスポットにいる利用者のパソコンとWi-Fiのアクセスポイントの間の通信を横取りして、内容を傍受することができるのです。そうなると、利用者のIDやログインパスワードが盗まれてしまうおそれがあります」
お答えいただいたのは、シマンテックノートン事業部の吉田一貫さん。たとえばネットバンキングの手続きをフリーWi-Fiスポットで行った場合、それらの情報を入手されてしまう危険性があるという。
「特に海外では、フリーWi-Fiスポットの範囲内に紛らわしい名前のネットワークを作り、利用者のアクセスを待つ『なりすまし』も多いですね。接続先のネットワーク名をよく確認してから接続しましょう。聞き慣れないネットワークに接続するのは避けるべきです」
“利用可能なワイヤレスネットワーク”として表示された中から、ネットワーク名をよく確認せずに接続すると、このような「なりすまし」の餌食になってしまう可能性がある。
とはいえ、もちろんフリーWi-Fiスポットすべてが危険というわけではない。日本では大手通信会社のWi-Fiスポットが多いため、海外より安全性は高いというが、油断は禁物だ。
「もっとも安全な手段としては、モバイルルーターをレンタルしたり購入したりすることでしょう。また、海外製品ですが、フリースポットでの通信時に他者の侵入を難しくするセキュリティソフトもありますので、これらを購入するのもひとつの手だと思います」
Wi-Fiルーターのレンタルサービスは各種あり、海外でも利用可能なものが増えてきている。利用料金は、1日1000円ほどがだいたいの相場で、海外旅行時にレンタルして使うのもよいだろう。
フリーWi-Fiスポットでの犯罪は、被害者が気付かぬまま情報を盗まれているケースが多い。細心の注意を払って利用することが大切だ。
(有井太郎)
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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