ベストを尽くしたと思えれば何もいらない
レースで1位になろうと、2位、3位だろうと関係がない。
大事なのは、自分ができるかぎりのベストを
… つくしたかどうか。
努力の天才になりたい 。
(イアン・ソープ)
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この水泳界の天才であるイアン・ソープにしてこの言葉。
何もいらないってすごいですよね。
私だったら、1位になったらめちゃくちゃうれしいと思いますが。
でも彼にとっては、結果よりも過程なんですね。
頭が下がります。
オレには彼女がおった
えりってゆー名前ぢゃった
… 高校が一緒だった
付き合うきっかけはオレの一目惚れ笑
んで、すぐ告ったんぢゃけど、
アイツはオレの顔見て
「あたし中身無い人は無理だから」
って言いやがった
その時唖然ってのを人生で初めて経験した笑
確かに勉強もバカで帰宅部で好きなコトは
ツレと遊び回ることぢゃったオレが
わりーんかも知れんけど、
あんな正面から言われたんわ
初めてぢゃったわ笑
それからえりを振り向かすためか、
中身空っぽ言われて悔しかったんか
分からんけど、たちまち勉強することにした
バカなりに頑張って少しはましになった
そんで半年後くらいになってまた告ったら、
しゃーなしでOKされた
オレブチ嬉しくてその場で
「よっしゃー!」
って叫んだの覚えとるわ
んでそれから残りの高校生活を
えりと一緒に過ごしていったんぢゃけど、
そりゃあもう罵られの連続ぢゃった…
とにかくえりは完璧主義っつーか、
中途半端を嫌うからそんなえりは
オレとよう一緒におってくれたなって思ーたわ
んで、大学もオレブチ頑張って
同じところ入って、ずっと一緒
におれるようにした
いつからかコイツを
唸らしちゃろーと頑張ることが多くなった
でもそのたんびに
「まだまだね笑」
「ここが甘い!!」
って中々誉めてくれんかった
それでもオレはえりが大好きぢゃった
マヂオレドMか??ってくらいに笑
大学卒業しても付き合ってて、
そんでオレはえりと結婚しよーと思いだした
ある日メチャクチャ高級感溢れる
レストラン行ってプロポーズした
したら
「結婚は無理、もっと出来る男の人と
あたしは結婚するんだから」
ぢゃって
ホンマどこまで女王様
気取るつもりぢゃコイツわ…
って思ったけど、
また頑張ってコイツを
ぎゃふんって言わせたろって思った
また付き合った時みたいに
納得さしちゃろってな笑
ぢゃけど、それからアイツの
態度が冷たくなってきた
今までも決して優しくは無かったけど苦笑
そんである日アイツ新たに好きな人が
できたって言って一方的に関係を切られた
オレは一体何がおきたか分からんかっ
たけど、何度も何度も問いただしたが、
「たつやみたいなダメ人間もう嫌なの!
あたしと釣り合うわけないでしょ!?」
って言われてオレもさすがにキレて
「おみゃーがなんぼのもんか
知らんがお前みてーな女
こっちから願い下げぢゃ」
っつって言ってやった
でもそんなこと言っても
えりのことなんて、
そう簡単には忘れれんし、
どうしようか迷った
でも、アイツは最悪な女ぢゃって
自分に言い聞かせよーた
そんで3ヶ月くらいたったある日
えりのおふくろさんがオレん家に突然来た
付き合ってた頃、家に何度も
おじゃまさせてもらったので、
おふくろさんとは仲良くなった
「突然おしかけちゃって
ごめんなさい、今からすこし
時間大丈夫かしら??」
と言われたんでOKして、
家にあがってもらうことに
そして、おふくろさんは
いきなり頭を深々と下げて
「今すぐえりのもとへ行ってあげて!!
今あの子1人で必死でがんばってるの!」
と言われオレは大混乱,,,苦笑
そこでおふくろさんからすべてを聞いた
えりは癌だということ、
それは半年前からわかっていたこと、
もう助かる見込みは無いということ、
それか原因でわざとオレに
冷たくあたって別れようとしたこと
もう何が何だかわからなすぎて、
オレはパニック状態に
でも、直ぐ様家を出て、
急いでえりが入院してる病院に
個人部屋にベッドがあって
えりはそこで寝てた
周りにはオレとの写真や、
オレがプレゼントであげたもの
がたくさん飾ってあった
ホンマにばかぢゃのー
そんな強がったりすんなや、病人のくせに
すこしはオレに頼れや
そしておふくろさんは
「あなたには絶対に病気のことを
教えるなってこの子に言われてたの、
でもこの子最近1人で居るとき泣いてるの、
目真っ赤に腫らして、
本見たら感動してないちゃったって、
見え見えの嘘つくのよ…
もうそんな姿見るの耐えれなくて」
そう言いながらポツポツと涙を流し始めた
オレはおふくろさんに
「こんな親泣かすよーなダメ人間は
オレが責任もって面倒見ますから!」
って言ったら、またおふくろさん泣き始めた
そんで、えりが目覚ますまで
病室に椅子に座って1人おった
えりが目覚ました瞬間の
あのえりのアホ面今でも忘れんわ笑
「何でたつやここにいんの??
はッッ??どーゆーことよ??
母さんは??」
と、えりが珍しく混乱してるのを見て、オレは大爆笑
そのあとすぐに殴られたが,,,
そして事情を説明すると、
またえりは強がり
「あんたなんかいなくても平気だから、
もう出てって」って言いやがった
でも前回でオレも学んだ
こう言われてオレは失敗した、
今回は、ってかもうずっと
何があってもえりのそばに居ると
そんでえりに
「オレ究極のバカぢゃけー、
えりが何よーるか分からんわ、
だからえりから離れん」
って言うと、少し驚いた顔して
でも直ぐに不機嫌そうに
「もう勝手にすれば,,,」
って言われたんで勝手にさせてもらうことにした
それからオレは毎日病室に通った
付き合ってた時みたいで毎日が
楽しかった、でも、もう終わりが
近づいているという不安もあった
オレはその不安をえりに悟られない
ようにするのに必死ぢゃった
ある日バイトが遅くなってしもーた時、
おふくろさんからの着信が5件も
オレは嫌な予感がして病室にいくと、
病室には今までにないほど
綺麗な顔で眠ってるえりの姿が
しかし、親族のかたはみんな泣いてる
オレは一瞬で状況を把握した
もうこれが現実なのかどうかが
わからなかった、できれば夢か
どっきりであってほしかった、
それからお通夜や葬式などが行われ、
オレは家に帰り胸にぽっかり
ドでかい穴が空いた空虚感を感じていた
するとおふくろさんが数日後家に来た
2枚の紙を持って
それはえりからの手紙だった
一枚はきれいな便箋にきれいな文字で
「あんたがあたしの旦那になれるわけ
ないでしょ、身の程を知れ、
早くあんた相応な女と幸せになりなさいよ、
結婚できない理由にあたしを使うこと
だけは許さないからね」
と書いてあった
オレに前に進めってか
お前を忘れて、
ホント最後の最後までオレに
気を遣ってんぢゃねーよ、
と思い、涙を流した
お通夜や葬式ぢゃ出なかったのにな,,,
何で今になって,,,
そしたら、おふくろさんが
しわくちゃの汚くなったもう一枚の紙を出してきた
「たつや、この手紙を見てるころには
あたしはこの世にはいないんだろーな
手紙だから書くけど、あたしたつやの
こと大好きだったんだよ、だから
プロポーズとかされたとき涙でそうな
くらい嬉しくて、でもその時には病気
のこと知ってて、しかも素直になれな
くて,,,
あたしたつやのその素直というか
天然みたいなところ大好きだったし、
羨ましかった、今までいろいろ
バカにしてごめんね、たつやに
してもらったことを考えると
感謝しきれません。
でもね、図々しいかもしれないけど、
最後のお願いがあるの
今からでも良いからあたしを
たつやのお嫁さんにしてください、
そしてずっとそばにいさせてください
まあ、死んぢゃうから無理なんだけど、
気持ちだけでもっつか笑
たつや大好きだよ
今までありがとう」
この手紙は病室のゴミ箱に
まるめて捨ててあったそうだ
何でこっちを残さないかなぁ
何で最後の最後までお前は強がるかなぁ
何でオレに1つでも
かっこいいところを見させてくれないかなぁ
そんで、何で直接この手紙の内容
いってくれないんだよ
ダメ人間はやっぱお前だろ、この大バカ野郎
最後にお前の願い事聞いてやるよ
えり、愛してるよ
ずっと,,,ずーっと
これからも一緒にいよーな